安心して旅行に行ったり飲食店に行ったりできるようにするためには、現状で不自由なく生活できていること、休業しても、それがある程度の期間になっても、休業の必要がなくなったらそれ以前と同様に営業が再開できること、従前同様に働いて給料を稼げることである。

 つまり、休業補償、粗利の補償であり、それなしに、不確実な未来の話を希望的観測に基づいて考えても意味がない。「危機感の徹底した欠如の表れ」としか言いようがない。

国民や国民経済の窮状など全く考えていない
「愚策中の愚策」である

 さらに、その反転攻勢期の先に、「新たな経済社会を見据えた対応」と称して、以下のような施策を促進するとしているが、「新型コロナショック」への対応とは全く関係がない。

・企業および地方自治体における在宅勤務、テレワークの導入を促進するための取組みを推進すること。
・一人一台端末の前倒し整備、学習データ基盤の検討、遠隔教育による家庭 学習環境の整備、遠隔教育に不可欠な著作物利用の円滑化等、GIGAスクール構想を加速・拡充すること。
・遠隔医療・遠隔薬剤処方等を促進するとともに、SNSやPHR(パーソナルヘルスレコード)の活用等を進めること。
・デジタルガバメントやキャッシュレス社会の実現、スマートシティの推進、その前提となる安心安全な5Gインフラの早期全国展開など、経済社会活動を可能な限りデジタル空間に移行する「デジタル遷都」に取り組むこと。

 特定企業の利益増進のための単なる便乗商法に等しく、国民や国民経済の窮状など全く考えていない「愚策中の愚策」である。

 加えて、これらが実現すれば、人件費を中心としたコスト削減が可能となり、国民は窮状に陥り、貧困化がさらに進む可能性が懸念される。

 シラーっと、このような施策を入れるとは、ほとんど犯罪と同等レベルである。

 各部会が取りまとめた個別の「経済対策に関する重点事項」には、さらに具体的かつ詳細な事項が記載されており、話題になった「お肉券」に関連する記述も、その言葉自体はなくなったが、これにつながる事項がしっかりと記載されている。今後政府の施策となった際にちゃっかり復活する可能性は十分ある。

 いずれにせよ、今の与党はこの程度のことしか考えられない、国民、事業者の窮状などものともしていないことが、これで明らかとなったわけであるが、諦めたり、達観したりもしていられない。

 やはり、先述のとおり、損失が出ている事業者の粗利の100%補償と消費税減税を実現すべきであり、それを強く求めていく必要がある。