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KEY PERSON interview

「リサーチ部門はブラックボックス。私はガートナーのサービスの一ユーザであり、ベストのユーザでありたい」――ガートナーCIO、ダーコ・ヘリック氏に聞く

2012年8月20日
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リサーチと調達の間のチャイニーズウォール

――CIOはIT機器の導入に権限がある一方で、同じ会社のなかに、その分野の調査分析を行ない、「マジック・クアドラント」のように、業界に影響力のある指針を出す業務があります。外部からすると、両者の独立性が保たれるような仕組みをどうされているのか気になります。

 当然ながら、当社にも証券会社のチャイニーズウォールのような倫理が適用されています。リサーチ結果を作り出す過程は全くのブラックボックスです。アナリストは独立性を保って厳密なプロセスでリサーチを行っています。

 私はガートナーのサービスの一ユーザであり、ベストのユーザでありたいと思っています。リサーチ結果を参考にしたり、アナリストと話をしたりして情報を得て、私たちのニーズに合うベンダやテクノロジーを少数の候補に絞り込みます。それ以降は私たち自身がいつもながらの汗をかく作業によって、ふるいにかけていくわけです。プロトタイプをつくったり、参照情報を確認したり、タイヤを蹴って空気圧が十分かをチェックするように。アナリストは特定のベンダを指定することはありません。自分たちで評価し、決定しなければなりません。

――CIOの立場から見て、ガートナーが提供する情報の優れた点はどこでしょう。

 私の目から見ていちばん価値があるのは、私が行おうとしている選択が、同じような問題を解決しようとしているほかの企業の選択と一貫しているものなのかを知ることができる、市場と真逆の方向を見ていないか検証できるということです。アナリストやリサーチ情報にアクセスすることで、市場で何が起こっているのか、ほかのところが何を使い、何を買おうとしているのかが理解できます。それぞれのソリューションの持つ長所短所が理解でき、それによって、自分の意思決定に対する自信を深められるわけです。

 もう一つの優位性は、自分と同じような立場で実践されている人たちとつながりができることです。検討中のものをすでに実践されている経験とか、失敗を聞けるというのは有効です。

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