新型コロナウイルス感染者の治療に必要な高品質の「N95」マスクが不足しており、一部の病院は欠陥を抱えた模倣品でも購入していると明らかにした。病院幹部や自治体の当局者らは、どのようなマスクであっても、個人の備蓄品や、あまり名前が知られていないメーカーからでも確保しようと試みているという。N95マスクは空気中の微粒子を95%捕らえることができる。だが品質検査で不合格となり、新型コロナウイルスの感染防止に役立たない可能性があるものでも購入する病院がある。米ミズーリ州スプリングフィールドに拠点を置く大規模病院のコックスヘルスは最近、通常利用しているサプライチェーンとは異なる再販業者からN95マスクを10万枚購入。だが機能しているかを確かめる「フィットテスト」を実施した際、そのうちの1つが不適合だったという。コックスヘルスのプレジデント、スティーブ・エドワーズ氏によれば、再販業者は全マスクを買い戻して別の病院に売るとオファーしてきたが、病院は手放さないことを決めた。
マスク不足、医療現場は「不良品」も手放さず
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