誰でも手軽に渡せる
「心の報酬」とは

 ここまで読んでこられた読者の多くは、「心の報酬」を与えることを「あぁ、これは大変だ」「なんて手間がかかるのだ」と感じているのではないでしょうか。

 確かに、そんなに簡単なことではないかもしれません。それでも、常に頭の片隅において、チャンスがあれば、ぜひ挑戦してみてください。

 なぜなら、「心の報酬」は受け取る側だけでなく、渡す側にも報酬が得られるものだからです。

 部下の成長を言語化することで、自らも上司としての成長を確認することになります。また、部下たちの仕事の貢献点を言語化して確認することは、自分自身の心へのエールとなるのです。

 実はここまでの話は前置きでして、ここからが今日の本題になっていきます。

 実は「成長の実感」「貢献の実感」よりもっと手軽で、誰でもすぐに渡せて、さらに効果絶大な「心の報酬」があるのです。

 これは会社のみならず、家庭でも非常に有効なものですので、ぜひ、この記事を読み終えた瞬間から活用してもらいたいと思います。

 それは何かというと「ねぎらい」です。

 人は相手の行動に対し、「職務だから、やって当たり前」「立場上、できて当たり前」などと、つい考えがちです。

 だが、この当たり前と思いこみ、気づいていなかったことに気づき、言葉をかける。これが「ねぎらい」を与えるということです。

「ほめる」の場合、一定のレベルを超えた、何かいいことをしたときにしか使えません。しかし、「ねぎらい」は、当たり前のことに意識を向けるだけでいくつでも見つけられます。

「ねぎらい」の効果に私が気づいたのは昨年のことでした。

 その結果、私自身が10年間解けなかった「難問」の答えが見つかったのです。