環境省に関しては、大規模感染リスクを低減するための高機能換気設備等の導入支援というのはいいだろう。人が集まる施設で事業を行っている事業者を中心に大いに意味があると思われる。

 しかし、まだまだ今後どうなっていくのかが見えず、目下の対策を講じるための補正予算であるはずなのに、国立公園等への誘客・ワーケーションの推進と終息までの間の地域の雇用の維持・確保に、国立・国定公園、温泉地でのワーケーションの推進が盛り込まれている。

「雇用の維持・確保」が記載されているので、なんとなく当然の対象のように見えるが、観光客が近い将来戻ってくることを前提にしているので、具体的な確保策は示されていない。新型コロナショックで残念ながら倒産してしまった人、失業してしまった人を、そのための人の受入れや維持管理に雇用するというのなら分かるが、そこまで考えは及んでいないのだろう。

良識が疑われる
経済産業省

 さて経済産業省。事業継続に困っている中小・小規模事業者などへの支援として2兆4276億円を措置。「給付金については、特に厳しい状況にある中堅企業、中小企業、小規模事業者、フリーランスを含む個人事業者等、その他各種法人等に対して、事業の継続を支え、再起の糧となる事業全般に広く使える新たな給付金制度を創設」とあり、給付対象者は、「中堅企業、中小企業、小規模事業者、フリーランスを含む個人事業者等、その他各種法人等で、新型コロナウイルス感染症の影響により売上が前年同月比で50%以上減少している者」とされている。

 給付額については、「(前年の総売上〈事業収入〉)−(前年同月比マイナス50%月の売上×12カ月)」という算出方法により、法人は200万円以内、個人事業者等は100万円以内とされている。

 当座の話としては悪くはないのかもしれないが、この金額でしのげる事業者は限られると思われるし、今後の新型コロナショックの長期化を考えれば、もっとしっかりとしたものが必要であろう。

 さらに、生産性革命推進事業(700億円)。生産性向上に取り組む事業への補助ということで、従前からあった事業であるが、現状をいかに維持していくか、いかに経営を続けていくかを考えなければいけない時に、額の多寡にかかわらず設備投資をする余裕があるところがどの程度あると考えているのだろうか。全く実態からかけ離れた事項であるとしか言いようがない。

 そして、「次の段階としての官民を挙げた経済活動の回復」。まだ終息の見通しがつかず、目下の課題に対処しなければいけない段階で、既に「次の段階」を考えているというのは希望的観測を通り越して、滑稽としか言いようがない。しかも、国交省のところで取り上げた観光・運輸業、飲食業、イベント等に対する支援、いわゆる「Go Toキャンペーン」に1兆6794億円である。

「今回の感染症の影響により、売上等に甚大な打撃を被った観光・運輸業、飲食業、イベント・エンターテインメント事業等を対象に、Go Toキャンペーン(仮称)として、感染症流行が収束した後の一定期間に限定して、官⺠一体型の消費喚起キャンペーンを実施する」のだそうだ。「売上等に甚大な打撃を被った」とあるが、その打撃は今後どこまで拡大していくか分からないし、打撃で済まずに倒産・廃業してしまうかもしれない。