文政権が自らに好意的で、都合の良い報道が増えるようにする工作は、こればかりではない。韓国政府は、朝鮮日報系の放送局「TV朝鮮」と「チャンネルA」の再承認を総選挙後の4月20日まで保留した。両放送局は文政権に批判的であることで知られている。

 承認を選挙後にすることは、批判的な報道を封じ、選挙を有利に進める露骨な施策だ。「未来統合党」の朴享埈(パク・ヒョンジュン)共同選挙対策委員長は、「批判メディアに轡(くつわ)をかませる意図」だと批判している。

 今後、文政権に対する批判は徹底的に抑えられ、政権によるフェイクニュースがますます横行しかねない。

新しい国会は反日勢力が支配
挺対協の活動家も議会入りか

 今回の選挙では、与野党が「日韓問題」でも正面衝突した。

 与党は「野党は土着倭寇、義兵決起」といい、野党は「新型コロナは壬辰倭乱、文在寅は宣祖」といって反論した。

 与党は「総選挙戦略広報遊説マニュアル」で、「日本政府には屈従的だが、韓国政府を非難することばかりにきゅうきゅうとしている未来統合党に審判を下してほしい」と主張してきた。さらに「(今回の総選挙は)国内政治であるかのように偽装された韓日戦」と呼び、「義兵が立ち上がるべき時」「今回の韓日戦は何が何でも勝ち抜こう」と、韓国の総選挙を、直接的に何の関係もない日本を無理やり絡めて叫んでおり、もはや何が何だかわけがわからない。

 そしてここでも選管は与党である「共に民主党」に肩入れしていた。「100年親日清算」の文言が含まれた与党支持者による投票勧誘の横断幕や垂れ幕は認めたが、「民生破綻」と書かれた野党候補の呼びかけ文書は不許可とした。「親日清算」を掲げる垂れ幕は選挙2日前になって不許可に改められたが、既に国民の間には浸透した後であった。

 このように、与党が「反日」をスローガンに選挙戦を戦い、文政権の政治経済の失政を隠し、選挙戦に勝利した。それ故に、これから発足する新しい文在寅政権の政策を予見することはそれほど難しくはないであろう。今回の選挙には文大統領の側近がなんと70人も立候補したといわれる。こうした人々が文大統領の政策を後押しし、慰安婦問題や徴用工問題、輸出規制問題で圧力をかけてくることは自明である。