日本向け対策をアジャイル型で行うために、ディーラー新車事業のバックエンドとなる補修部品事業、中古車事業、さらには金融事業のプラットフォーム化を加速させるのだ。

 ここで得られたデータや知見が「スマートシティプラットフォーム」を介して、行政データや他の民間企業の顧客データなど「都市アセット」と、生活・医療、環境エネルギー、教育・文化などのさまざまなサービスを連携する。

 という大きな画が、NTTとの資本業務提携の骨格である。

 だが、ここで大きな疑問がある。

「大きな画」はともかく、前段であるアジャイル型のディーラー変革は、本当に全国各地の販売の現場で受け入れられるのだろうか?

データ管理で何をする?
どこまでやるのか、やれるのか?

 新車販売、サービス入庫(修理)、中古車販売、レンタル・リース、カーシェアリング、KINTOなどサブスク。

ディーラーにおける新しいサービス体制のイメージ
ディーラーにおける新しいサービス体制のイメージ  出典:トヨタ
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 すでにさまざまな事業が、トヨタディーラー各社の中で併存している。

 ここから先は、各方面への取材や意見交換による“筆者の推測”だ。

 第1ステップは、系列別である各種ソフトウエアやシステムを統合。

 第2ステップは、トヨタ本社が2019年から本格化させている本社と各ディーラーとのデータ共有をさらに拡充。

 第3ステップは、それぞれのクルマをトヨタ本社の資産として“みなし”、その上で「売る、買う、借りる、貸す、使う」という、自動車に関わる様々な商取引を収益性の高い順列組み合わせで行う。

 第4ステップは、流通実態を完全把握して上で、生産調整、さらには製品企画へとデータを連携する。これにより、車齢をフル活用する効率的な製品計画を立てる。

 果たして、こうした「製販分離」を真っ向から崩すやり方に、ディーラーの現場はついてこられるのだろうか?