もの言わぬ機械とコミュニケーションをとる手段「プログラミング」。「それは誰もが学ぶべき教養となった」というメッセージを掲げたロングセラーが、『教養としてのプログラミング講座』(中公新書ラクレ)だ。刊行から6年を経て増補版が刊行される今年、実際にプログラミングは小中学校で必修化されることとなった。ところでプログラミングとはそもそも何か? 著者の清水亮氏は「実は、私たちの回りにあふれている」と指摘する――。
プログラミングとは何だろう
コンピュータとは関係なく挙げてみよう
ここで改めて、「プログラミング」とは何のことを指すのでしょうか?
単純な言葉の意味としては、当然「プログラムを組む」ということを指しますよね。ではそもそも、ここでいう「プログラム」とは何を指すのでしょうか?
実は、このことを一言で定義するのは非常に難しいのです。
身近な例で考えてみましょう。まず、コンピュータに関係しない「プログラム」と呼ばれるものを、皆さんはいくつ挙げることができるでしょうか。