
「ミニバン?」「SUV?」
通常のラインアップとはちょっと違うプジョー
プジョー・リフターというクルマをご存じだろうか。プジョーといえば、3桁もしくは4桁の数字でモデル名を表している。が、このクルマは“リフター”と名付けられた。ネーミングからも通常のラインアップとはちょっと違った立ち位置なのが想像できる。
理由はこのスタイリングにある。「ミニバン?」「SUV?」と明確に分けられないカタチをしている。なぜなら、ベースとなったのは商用カーゴバンで、それを乗用車ライクに仕立てた。他のラインアップとの違いはそこで、個性豊かなプジョーの中でもさらに“クセの強いモデル”として誕生した。
そんな経緯があり、リフターは独自の装備をたくさん持つ。両側スライドドア(手動)もそうだし、取り外せる3列シートもそう。それと収納スペースは多く、ドアポケットはもちろん大型のオーバーヘッドコンソールが用意される。ステアリングすぐ横のドリンクホルダーにもビックリだ。とにかく意外なほど工夫されている。そうそう取り外し自在な3列目シートの軽さにも驚いた。これならストレスなく脱着が出来、腰を悪くしないだろう。
現行型は昨年夏にマイナーチェンジしたフレッシュモデルだ。最新のブランドロゴやシグネチャーライトを装備する。モダンなイメージの強いプジョーらしいたたずまいだ。ボディタイプは2列/5名乗車の標準ボディと3列/7名乗車のロングがある。ロングでも全長4760mmしかないから実用的だ。さらにいえば、全幅は1850mmに抑えられる。このクラスになると1900mm前後のワイドな車両が多い中、これは都合がいい。全長と合わせ都内でも扱いやすそうだ。というか、実際に走らせて実にフレンドリーだった。ボリュームあるボディながら走り出すと驚くほど小回りが効く。全方位窓が大きいのも魅力で、駐車が面倒でないのがいい。