香港マカオ事務弁公室の張暁明・副主任は8日、中国指導部にとって香港における最大の問題は、共産党支配の転覆を目指そうとする政治勢力だとの考えを示した。これまで当局者や国営メディアは、香港の市民デモの背景には経済格差や社会的な緊張があるとの認識を示してきた経緯があり、今回の発言は中国当局の公式見解に変化があったことを示している。副主任は「香港における最大の問題は経済問題ではない」とし、住宅や雇用、若者層における社会的流動性の欠如といった一部で指摘されていたような問題は原因ではないとの考えを表明。むしろ香港の将来像を巡る「深刻な隔たり」に起因しており、「政治問題だ」と指摘した。1時間にわたる副主任の演説は香港でテレビ中継された。
「共産党反対」が香港の最大の問題、中国の公式見解に変化
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