――熱がこもる……ということでは、コロナ対策としてのマスクは非常に暑く、テレビなどでも注意喚起がなされています。先生のところには「マスクで体調を崩した症例」はありませんか。

 先日、外来を受診された発熱、倦怠感、頭痛の40代女性は熱中症でした。調理師をしており、マスクをして火を使う調理場で作業している最中に発症したものです。

 調理師なので、もともとマスクをして仕事をされていたとは思いますが、気温も高くなっていますし、職場以外でのマスク着用で体温が下がりきらなかったことが影響している可能性はあります。

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 うつ熱は高齢者と乳幼児の病気とされているが、暑熱順化ができていない上に、マスクで熱がこもりやすい状態を強制的に作り出している今年は、比較的若い年齢でもうつ熱発症の可能性はありそうだ。

 通常、暑熱順化は5月ぐらいから徐々に進めるのがよいとされているが、今年は特別。炎天下を外しての外歩きで汗をかき、クーラーのあるところや昔ながらの行水で体温を下げるといった生活習慣で暑さに強い体を作り、老いも若きも元気に猛暑を乗り切りたい。