新型コロナウイルスの感染者と濃厚接触した可能性を通知する「接触確認アプリ」を国が公開した。筆者はこのアプリを使うつもりはないが、最近浮上しているマイナンバーと預金口座をひも付ける案に対しては、条件付きではあるが賛成だ。「普通の人」に多くのメリットがあり得るからだ。その理由を解説したい。(経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)
接触確認アプリは使わない
個人情報は「自分でも」確認できるべき
厚生労働省が新型コロナウイルスの濃厚接触者通知アプリを発表した。便利なのかもしれないし、協力した方が良さそうな同調圧力を感じなくもない。しかし、他方でプライバシーが過剰に把握されるのではないかといった心配を持つ向きもあるようだ。
筆者自身は、当面アプリをインストールしようとは思っていない。理由は、アラートが出た場合に不安に思ったり、過去を振り返ってあれこれを疑ったりするのが面倒だからだ。自分自身については、コロナの症状らしきものが出た場合には、早めに処置を考えると割り切っている。
もともと手洗いその他は丁寧な方で、顔を触らないなどの感染症対策は何年も前から意識していた。立食パーティーなどには、インフルエンザなどの感染者がいるという前提で、食事は事前に済ませて参加していた。