経済に大きな打撃を与えた新型コロナウイルス。緊急事態宣言が解除されたものの、倒産や失業者が増えるのはむしろこれからだとみられている。景気回復に手間取れば、新たな貧困層を生み、富裕層との「格差」が一段と広がりかねない。
「4月から3カ月間の休業を言い渡され、自宅待機が続いて収入が途絶えています。シングルマザーなので困り果てています」
旅行会社で契約社員として働く大阪府の40代女性は、コロナで生活が一変し、悲痛な声を上げた。
全国の弁護士や研究者らでつくる「非正規労働者の権利実現全国会議」には、非正規社員やフリーランスで働く人から、こうした相談が寄せられている。受け付けた相談は500件超。コロナの感染拡大後、仕事が減り、生活が脅かされている現状が浮かび上がる。