コロワイド蔵人金男代表取締役会長(左)、野尻公平代表取締役社長(右) 写真:コロワイド、山本興陽

外食大手コロワイドが昨年秋に定食チェーンの大戸屋ホールディングスの筆頭株主となって以降、同社と対立を続けている。6月25日の大戸屋の株主総会で、コロワイドの株主提案は否決された。それでも大戸屋への敵対的TOBを辞さない構えだ。コロワイドの2トップを直撃した。(ダイヤモンド編集部 山本興陽)

──大戸屋ホールディングスの株主総会で、セントラルキッチンの活用などを訴えたコロワイド側の株主提案が否決されました。

蔵人金男会長 工場で製造することで、コストダウンと労働の軽減ができれば、それに越したことはないでしょう。厨房で働くことはそもそも重労働です。

 安心・安全かつお値打ち価格であれば、工場だろうが、手作りだろうが関係ありません。外食は準備が全て。それを行うのは工場であるべきです。大戸屋は手作りに固執するが故に、提供が非常に遅いのです。

野尻公平社長 そもそも「手作りvs工場」ではないのです。大戸屋も一部の商品を外注していますよ。例えば、大戸屋のカツは外部でカットして店舗で調理しています。当社はセントラルキッチンでカットして店舗で調理しています。工程は同じです。

 コロワイドグループのセントラルキッチンを活用すれば、価格を下げることが可能です。これを大戸屋も分かっているのですが、われわれに対抗する手だてがないというのが正直なところでしょう。