倒産危険度ランキング#5
Photo:erhui1979/gettyimages

上場企業全体を対象とした倒産危険度ランキングに加えて、新型コロナウイルスの感染拡大で、甚大な打撃が避けられない13業種について、それぞれ業種別のランキングを作成した。特集『大失業時代の倒産危険度ランキング』(全29回)の#5では外食業界を取り上げる。10社が危険水域に入った。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋)

延期、キャンセルで急速に業績悪化
危険度上位の高級仏料理店の名は?

「客足はまだ戻っていない。コロナショックの前と比べると、特に深夜に来る客がいなくなってしまった」(飲食店店員)

 外食業界がコロナ禍で受けた打撃は大きい。2月後半以降、感染抑止のために多人数での会食が控えられ始め、結婚式の延期も相次いだ。4月7日の緊急事態宣言発令以降、外食業界は営業自粛、休業を要請され、ほとんどの店舗が従った。

 あっという間に売り上げは蒸発。自粛期間中は、店舗を開けないのだから当然、売り上げが立たない。開けたとしても大幅に営業時間を短縮せざるを得なかった。テークアウトを始めてなんとか売り上げの減少を補おうとした店もあったが、すずめの涙だ。

 収入がなくなっても、家賃や人件費などの固定費の支出はいや応なしにのしかかる。多額の赤字を多くの店舗が抱えた。

 5月末に緊急事態宣言が解除され、自粛・休業要請もなくなり、段階的に営業時間規制も緩和された。しかし、現在もコロナ禍前の営業体制に戻っていない店舗は少なくない。

 冒頭の飲食店店員のコメントのように、繁華街での夜の人出の戻りは鈍い。接待はいまだ自粛という会社もある。また、夜の街での感染拡大が喧伝される中、2次会、3次会に繰り出して、深夜まで出歩く人の数は減ってしまった。外食せず自宅で食事を取る習慣がついた家庭も多い。

 感染拡大の第2波が警戒される中、外食業界にとっていばらの道はまだまだ続く。

 外食業界の倒産危険度ランキング1位は、総合ランキングでもトップとなったフレンドリー。2019年10月の消費税率引き上げで客単価の高い居酒屋の売り上げが減少。そこに、新型コロナウイルス感染拡大による客数減、休業が追い打ちをかけた。

 同社は6月4日に総店舗数70店舗のうち、実に41店舗を閉鎖すると発表した。店舗の減損などで20年3月期の純損失は26億0300万円と、前期の6倍近くに膨らんだ。さらに、6月末までの期限で従業員の約5分の4に当たる110人の希望退職者を募集した。これによる損失は21年3月期に計上される。

 外食のランキング上位には、高級フレンチレストランや名門宴会場の名前も出てくる。では、その顔触れを見ていこう。