中国のバイトダンス(字節跳動)は人気の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」について、組織構造の変更を検討している。同アプリの主要市場では、中国との関係を巡る追及が強まっている。内情に詳しい関係者によると、バイトダンス幹部はアプリ運営を中国から遠ざけるため、TikTokの新たな経営委員会の設置や、中国国外での新本社設立などの選択肢について議論している。TikTokの人気が高まるにつれ、規制上の圧力も強まっている。一方で、強硬姿勢を強める中国政府は外国資本の反発を招いている。TikTokが収集するユーザーデータが膨大なことから、複数の国の当局者が懸念の声を上げており、バイトダンスが中国政府にデータ共有を迫られかねないとの臆測も出ている。TikTokは中国政府からユーザーデータ提出は要請されていないと繰り返し否定し、要請されても対応しないと述べている。