新型コロナ以降の世界をサバイブするためには家計の常識を改めよう(写真はイメージです) Photo:PIXTA

2020年も半分が終わり、当初の予定通りならもうすぐ開幕するオリンピックに沸いていたころだ。しかし、現在の日本はそんな浮かれ気分からは程遠く、環境は一変している。ボーナス支給も、もうすぐ来る夏休みも、うれしさ半分というところだろう。これまで当たり前に過ごしてきた日常はたぶん戻らない。それと同時に、お金の常識も変わっていくだろう。新型コロナ以降の世界をサバイブするためには、生活だけでなく家計面も「新しいお金様式」に切り替える必要がある。コロナ時代に即した家計の常識について考えてみたい。(消費経済ジャーナリスト 松崎のり子)

「収入はダダ下がり」を前提に

 コロナで苦しいのは一部の業界だけではない。政府の発表によると、5月の現金給与総額は、前年同月比でマイナス2.1%と下がった(「毎月勤労統計調査 令和2年5月分結果速報」より)。さらに残業などを含む所定外給与は25.8%もダウンしている。4月の数字もマイナス12.2%だったが、5月でさらに拡大しているということは、在宅勤務や間引き出勤のせいで残業代がみるみる減っていることを示す。さらに、内訳によればパートタイム労働者の給与は約4%、残業代などは約33%も減っている。もし正社員の夫とパート妻が共に働く家庭だったら、ダブルで減収となってしまう構造だ。2つ合わせると、昨年の今頃より7%近くも世帯収入が減っている計算になる。

 「食費や光熱費こそ増えたけど、遠出もしないし買い物もしないから、全体的に使うお金は減っている」という声もよく聞くが、油断してはいけない。東京都の感染者増加は収まる気配がなく、テレワークへの転換は今後も進む。一度減った残業代が盛り返す日は来ないだろう。第2波が来れば、飲食・小売などサービス業の挽回は難しく、そこで働く労働者にも影響が出る。しばらくコロナ前よりも収入が下がる暮らしが続くと想定するべきだ。

 これまではたまたま収入減と支出減がバランスできていたが、この先もそうとは限らない。「コロナ前よりも定期収入が減る」との前提で使う家計費を配分し直さないと、気づいたときには赤字家計に転落しているだろう。