座位時間を三分位で3群に分類し、年齢、性別、喫煙・飲酒習慣、勤務形態(シフト勤務か否か)で調整後に、MetSリスクとの関連を検討。すると、休日の座位時間の第3三分位群(最も座位時間が長い群)でMetSリスクが有意に上昇し〔オッズ比(OR)1.43、95%信頼区間1.12~1.83〕、休日の座位時間が長いほどMetSリスクが高いことが明らかになった(傾向性P<0.001)。一方、平日の仕事中の座位時間(傾向性P=0.969)や、平日の仕事以外の座位時間(傾向性P=0.259)とMetSリスクには有意な関連がなかった。
また、日常的な運動習慣のある人(厚生労働省の定義による、1回30分以上の運動を週2回以上行い1年以上継続している人)に比べ、そうでない人はMetSリスクが有意に高かった(OR1.44、1.15~1.80)。
日常的な運動習慣があり、休日の座位時間の第1三分位群(最も座位時間が短い群)を基準として、他の群のMetSリスクを検討すると、運動習慣のない人では休日の座位時間第3三分位群(OR1.84、1.30~2.59)だけでなく、第2三分位群(座位時間が中程度)でも、有意なリスク上昇(OR1.49、1.03~2.14)が認められた。平日の仕事中の座位時間や仕事以外の座位時間は、運動習慣の有無にかかわらず、MetSリスクとの有意な関連は認められなかった。
これらの結果を基に研究グループでは、「特に休日の座位時間の長さがMetSのリスクを増大させる可能性がある」とまとめるとともに、保健指導などに際しては総座位時間のみで評価すると、MetSとの関連が明瞭でなくなることに留意を促している。(HealthDay News 2020年7月27日)
Abstract/Full Text
https://www.mdpi.com/1660-4601/17/11/3883
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