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2024年元日に発生した能登半島地震では、被災地の多くが長期間にわたって孤立し、「陸の孤島」と化した。交通や通信が高度に発達した現代日本で、なぜ救助や支援は思うように届かなかったのか。能登半島地震で明らかになった教訓を、今後高い確率で発生が予測される「首都直下地震」にどう生かすべきか。専門家の知見をもとに、いま私たちが知っておくべき現実と備えを解説する。※本稿は、京都大学名誉教授の鎌田浩毅『日本史を地学から読みなおす』(講談社)の一部を抜粋・編集したものです。
めでたい正月に駆け巡った
能登半島地震発生のニュース
2024年元日に起きた能登半島地震では、日本海の海底で長さ150キロメートルに及ぶ震源断層が割れ、犠牲者600人を超す大災害となりました。この震源断層の位置は「日本海東縁ひずみ集中帯」とよばれる変動域の西端にあります。
日本海で地震や津波を引き起こす現象について解説します。
日本列島の地下では4枚のプレート(岩板)がひしめき合っており、世界屈指の変動帯を形成しています。海のプレート(太平洋プレートとフィリピン海プレート)が、陸のプレート(北米プレートとユーラシアプレート)の下に沈み込むことによって、2011年の東日本大震災をはじめとするM9クラスの海溝型巨大地震を引き起こしてきました。
プレートの沈み込みは、日本列島に対しても水平方向の圧力を加え、岩盤の弱い箇所で破断を起こすことで、直下型地震を繰り返し発生させてきたのです。
日本列島が受けたストレスは、GPS(全地球測位システム)を用いてセンチメートル単位の地殻変動として観測されています。その結果、日本海に沿って長さ1000キロメートルの「ひずみ」が集中する領域があることが2000年に判明しました。







