ソーシャル・プラットフォームは、新しく未確立で、要素も多岐に渡り、複雑な面がある。インフォメーション・プラットフォームやエキスパート・プラットフォームとは、性格が異なるものだ。

 そこで、今後さらに事例を取り上げる前に、今回から2回に渡り、第13~15回で取り上げた海外のベスト・プラクティスであるBT、IBM、ベストバイの事例からの示唆をまとめるとともに、ソーシャル・プラットフォームの理論的な整理をしておきたい。今回は、主に共通する点について議論を進める。

ソーシャル・プラットフォームとは?

 第5回で社内コミュニケーションのためのプラットフォームを次の3種に大別した。

①インフォメーション
②エキスパート(専門性) 
③ソーシャル

 新たな潮流としてエンタープライズ2.0(コラボレーションやネットワーキング)が台頭してきた。大手ソフトベンダーが製品にソーシャル機能を追加してきており、市場性を期待しているとみられる。

BT、IBM、ベストバイに見るソーシャルコミュニケーションの肝(1)

 ここで言うソーシャル・プラットフォームとは、エンタープライズ2.0の流れの中で台頭してきた社内SNSや社内ブログを中心とした情報系システムのことだ。その要素は多く、性格も特徴があるため、以下に簡単にまとめてみたい。