条例発表について、カリフォルニア州のニューサム知事は「カリフォルニアは化石燃料の追放という面で全米をリードする州となる。州内では有色人種の子どもたちが最も汚染された空気にさらされており、今回の決定は州内の子どもたちに明るい未来をもたらす」と語った。

最終目標は2045年に州内で
ガソリン、ディーゼル車の販売を禁止

 米国はカリフォルニア州に限らず、住んでいる地域によって治安その他に大きな差がある。トラックが走るフリーウェイ沿いの騒音や大気汚染が激しい地域には貧しい人々が住むが、その割合は圧倒的に黒人やヒスパニックなどが多い。今回のニューサム知事の発言は、アメリカ中を揺るがせた人種差別への抗議デモにも触れたもので、毎日吸う空気からも差別をなくそう、という意味合いがある。

 カリフォルニア州のEV化の展開は、2024年に中型トラック(車両総重量8500~1万4000ポンド、3855~6350kg)の販売台数の5%、大型トラック(車両総重量1万4001ポンド以上、6350kg以上)は9%、大型牽引車(車両総重量2万6001ポンド以上、1万1793kg)は5%をZEVにする。

 そして2035年までに中型トラックは55%、大型トラックは75%、大型牽引車は40%をZEVにする。その他、デリバリー用のトラック、バンなどの75%もZEVにする。そして政府が使用する商用車、ラストマイルデリバリーと呼ばれる住宅地などを走るトラックは35年に100%がZEVにする。

 最終目標は2045年に州内でガソリン、ディーゼル車の販売を禁止がすることだ。

 トラクター・トレーラーなどのヘビー・デューティから規制を始めるのは、こうした大型トラックと中型トラックがクルマによる大気汚染全体の実に80%を占める、といわれるためだ。カリフォルニアにはロサンゼルス港というアジア貿易の中心地があり、そこからコンテナ車などで物資が州内、そして米国内全体に運ばれる。その大型トラックをEVや水素にすれば、かなり大気汚染が防げる。