中国はこれまで米企業にとっては重要市場だった。だが、特に国内市場が落ち込んだ4-6月期には、多くの米企業が中国の消費回復に救われる格好となり、頼みの綱としての存在感を増した。決算を受けた電話会見では、米主要ブランドの幹部から中国市場だけが明るい材料だったとの発言が相次いだ。「中国は回復、安定、これに続く成長というモデルを提供した」。靴メーカーの米スケッチャーズUSAのデービッド・ワインバーグ最高執行責任者(COO)は7月下旬、電話会見でこう述べている。4-6月の総売上高は前年同期比42%減となったものの、中国が11.5%増となり、重要な下支えとなった。4-6月の中国小売売上高は前年比3.9%減と、大方のアナリストの想定以上に持ち直した。落ち込み幅は、新型コロナウイルス流行に伴うロックダウン(都市封鎖)で19%減となっていた1-3月から大きく和らいだ。一方、米国勢調査局によると、4-6月の米小売売上高は前年比8.1%減だった。
米企業の「中国頼み」 コロナでさらに鮮明に
有料会員限定
あなたにおすすめ