新型コロナウイルスの感染拡大は続いており、現在もテレワークを実施している企業も多いのが実情です。そんな中、いわゆる「コロナうつ」と言われる、メンタル面での不調を訴える人々が増えています。そこで、「コロナうつ」になりやすい人の傾向や対策などについて解説させていただきます。(産業医、医学博士、日本ストレスチェック協会代表理事 武神健之)
在宅勤務で
「心の健康相談」が急増
新型コロナウイルス感染症の影響で、米国では45%に上る人が精神的苦痛を感じるとのデータが出ました。日本でも、厚生労働省によると、4~5月に精神保健福祉センターへ寄せられた新型コロナに関する心の健康相談が急増したとのことです。
その内容は、「眠れない」「不安で心がおかしくなりそう」「外出自粛でストレスがたまる」といったものが目立ち、40~50代の相談が多かったとのことです。
「コロナうつ」という言葉が生まれるなど、新型コロナ感染症は、多くの人の心にも悪影響を及ぼしているようです。
年間1000件以上の働く人との産業医面談をやっている私も、新型コロナの影響で3月から在宅での面談が主体となりました。そして、8月現在でも業務時間の約7割を在宅で行っています。