部下の「コロナ疲れ」に、気付けていますか…? Photo:PIXTA

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、従業員へ在宅勤務や自宅待機を指示する企業が増えています。オフィスへの出社が制限されることで、働き方が変わりストレスを感じている人も多いのではないでしょうか。一方で、医療従事者や自治体の担当者、生活必需品の販売従事者などで、「外出を控えたいけど、自宅で仕事をすることはできない」ために、感染への不安やストレスを抱えながら働いている人も増えています。ここでは、このようなストレスを「コロナストレス」と呼ぶことにしましょう。

人間はコロナストレスがたまると、気分の落ち込みや意欲減退、不眠などの症状が体に現れ、「コロナ疲れ」に陥ります。そして、対策を講じないと「コロナうつ」になる可能性があります。そこで今回は、「なぜコロナうつになってしまうのか」「働く人がコロナうつにならないためにどんな対策を取ったらいいか」についてお話しします。(アドバンテッジリスクマネジメント キティこうぞう)

人間は脅威に遭遇すると
「闘争・逃走反応」が起きる

 ストレスの原因を「ストレッサー」といいます。人間の脳はストレッサーを認識すると「闘争・逃走反応」が起こります。

 たとえば、あなたが森の中を歩いていたときにクマに遭遇したら、どうするでしょうか。「クマに遭遇する」という日常生活では考えられない厳しい状況に置かれると、人間は脅威を感じます。人間はこうした脅威に遭遇すると、自分の身を守るために(ロールプレイングゲームの世界と同様に)「たたかう」か「にげる」 を選択しようとします。つまり、その脅威は脳から自律神経に伝えられ、すぐに動けるよう体が緊張して心臓の鼓動は速くなり、血圧が上がります。

 また、相手をよく見るために瞳孔は拡大し、呼吸は激しくなります。さらに、手足の発汗や体の震えが止まらなくなります。これが闘争・逃走反応です。「たたかう」を選択した場合、クマに勝てば闘争・逃走反応は解消されます。「にげる」を選択した場合、クマから逃げ切ることができれば闘争・逃走反応は解消されます。