人助けは惜しまない

山下:高橋会長は東日本大震災のとき、全管協の会員のオーナー様が所有されている不動産を無料で貸し出されたそうですね。それを知ったとき、私は「高橋会長のように、世の中の役に立つ人になりたい」と強く思いました。

高橋:宮城、福島、岩手が被災して、菅元首相が「10万戸の仮設施設を造ります」と言ったものの、場所がなかったんです。そこで、私が会長をしている全管協オーナー様の空室を集めて、国土交通省に提供しました。オーナーたちが「無料でいい」と言ってくれましたから、「ただで使ってください」と言ったのですが、結果的に国は家賃を払って借り上げてくれました。被災者は、国が用意した4万6000室と、私達が管理している6万8000室に入居していただきました。後日、岩手、宮城、福島の県知事から、感謝状をいただきました。

山下:素晴らしい。私も人としてその域に行きたいです。

高橋:いやいや(笑)。食糧など、必要なものを、被災者のために持ち込んだんですね。それがすごく助かった、と言っていただけました。

(第3回に続く)