ビジネススクールの学生が不透明な雇用市場に身構えている。例年なら今頃は多くの学生が就職活動にいそしむ時期だが、これまで経営学修士(MBA)課程修了者を採用してきた多くの企業が秋の採用計画を棚上げしている。学生も学校もこうした状況を懸念している。MBA課程の学生が一流のプログラムに通うために高額な学費を支払うことができるのはキャリアアップや高給が約束されているからだ。学校にとって、高い就職率は入学希望者に対する売りになる。新型コロナウイルスが世界的に流行するまでは多くの上位プログラムの就職率は80%から90%だった。コンサルティング大手プライスウォーターハウスクーパースは毎年秋にMBA課程2年目の学生を最大100人採用しているが、今年はそうした採用予定はない。同社の米国での採用活動の責任者を務めるロッド・アダムズ氏によると、夏のインターンシップに参加した学生だけが今月、採用通知を受け取ったという。