米メーシーズが発表した前四半期の業績は市場予想を上回った。だが、苦境が続くこの百貨店に大金を投資している人は、「奇跡」を祈ったほうがよいかもしれない。メーシーズの第2四半期(8月1日まで)の純売上高は前年同期比35.8%減と、オンラインでの売り上げに支えられ、アナリスト予想(37%減)よりも良い内容となった。純損失も、予想よりも良い4億3100万ドル(約457億7300万円)だった。メーシーズの株価は2日朝方には5%高となった。商品価格帯の両端が好調だった。つまり、メーシーズのオフプライス業態「バックステージ」と傘下の百貨店「ブルーミングデールズ」の高級品が特に好調で、このことは、現在の消費者の二極化した家計状況の実態を反映している。以前は定価で買い物をしていたのに現在は「バリュー」を求めるようになった人々がいる一方で、それよりも余裕がある層は、旅行などのコト消費の代わりに、物質的なぜいたくに目を向けるようになっている。
メーシーズ、「34丁目の奇跡」は望めず
米百貨店大手、前四半期は予想上回るも喜べる状況ではない
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