新型コロナウイルス予防ワクチンを何千万人もの米国人へ届けられるかどうかは、「冷凍庫の数は間に合うのか?」という疑問に尽きるかもしれない。後期臨床試験の段階に入っているワクチンの中には、セ氏マイナス80度ほどの低温で保管しなければならないものもある。アイスクリームやステーキをスーパーマーケットに運搬し、さらに家庭の玄関に届けるのと似た状況だ。予防接種は病院や薬局、診療所で行われる予定だが、そうした施設はほとんど特殊冷凍庫を持たない。このため輸送会社や公衆衛生当局、医薬品業界の関係者は、ワクチンが適切に保管されず効果がなくなることのないよう、全米に低温保管の物流網(コールドチェーン)をはりめぐらすべく奔走している。
コロナワクチン開発レース、冷凍庫の争奪戦に突入
低温保管の物流網確保に急ぐ業界、病院は特殊冷凍庫の購入を検討
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