コロナショックをきっかけに
日本企業の存在感は小さくなる?
コロナショックの発生をきっかけに、EC(電子商取引)などを手掛ける大手ITプラットフォーマーの重要性が高まっている。それに伴い、経済のデジタル化を支える半導体や5G通信機器関連の企業の収益は顕著に増加している。その一方で、これまで経済の中心的存在だった大手自動車メーカーの業績は厳しい。そうした状況を見ても、世界経済の中で大きな構造変化が起きていることが分かる。
コロナショック以前から、世界的に産業構造がよりデジタル化にシフトするなどの変化はあった。その変化は、ますます加速するだろう。
コロナウイルスの感染が拡大し、人々が感染を恐れて外出する機会が大きく減った。そうした状況でも、人々は生活自体をやめるわけにはいかない。自ずと、人々の生活様式は変化せざるを得ない。生活様式が変わると経済活動の形も変わり、それに合わせて社会のニーズが変化する。その結果、産業構造は大きく変化することになるのだ。
これまで重要産業だった自動車などの地位が相対的に低下する一方、ITや医療などの分野の重要性が増すことになる。そうした変化は、主要企業の収益状況の変化を見ると明らかだ。