内需絞り出しのため市長が自腹で20泊
市役所全体で1000泊目指す

――市長も自腹で別府の宿を泊まり歩いているとか。

 まだ13泊ですが20泊を目指します。市役所の皆さんにも1泊ずつお願いして、全部で1000泊にする。今は内需を絞り出すしかない。

――観光客の減少は、外食など他産業にも影響します。

 はい、飲食は市内の客が多いとはいえ、宿泊する市外の客が半分で、それが消えました。昨秋は大分でラグビーのワールドカップが開催されて客が多かったから、まさに“天国から地獄”です。

――ホテル三泉閣が破産しましたが、休業状態のままの施設も多い。解雇や雇い止めも見られます。

 雇用調整助成金を申請して休業したり、自宅待機していたりするパターンもある。ただ、申請手続きが煩雑なので、お客さまがいるときだけ出勤して、残りは市の臨時雇用の500人枠に来てもらう人もいる。ダブルワークで元の給料に近いところまできたらいいなという制度設計でやっています。三泉閣の元従業員も市の臨時雇用に来ています。

――新型コロナ対策の大幅な補正予算を組みました。財政への影響は。

 税収が確実に数億円規模減少しますが、不足する分は80の事業をストップして捻出しました。ただ、来年度もマイナスなので、それに合わせた予算編成になります。