週刊ダイヤモンド9月19日号の第1特集は『都市新序列 名門企業・地方財界・自治体265』。コロナ倒産リスクの高い衣・食・泊3業種の依存度を検証したランキングで、宿泊業と飲食業の依存度が全国ワーストだった大分県別府市。観光客の激減で、ホテルの倒産・休館など観光都市は危機にひんしている。長野恭紘市長を直撃し、難局の乗り切り方を聞いた。(ダイヤモンド編集部 相馬留美)
宿泊者数は前年の30~50%
Go Toの恩恵は施設で二分
――「コロナ倒産危険業種依存度」ランキングで別府市は全国ワースト1位です。足元の状況は。
宿泊者数は前年の30~50%程度にとどまり、外需がなくなった飲食業にも影響が出ています。テイクアウトプロジェクトを行っていますが、内需も40~50%のマイナスです。
お盆期間の宿泊者数は昨年比37.5%減、観光施設入場者数は25.1%減という状況でした。昨年はお盆の後半に台風が来て相当ひどかったので、例年に比べれば今年は7割減という感覚です。
――Go Toキャンペーンの恩恵はありましたか。
恩恵がある施設とない施設に二分されています。お得感があるため、日頃なかなか泊まることができないハイエンドな施設が人気です。一方、中間価格帯以下のリーズナブルなホテルが苦戦しています。
別府市では来年3月末まで先着約4万5000人限定で「湯ごもりエール泊別府鬼割プラン」という独自の取り組みを行っているのですが、これも同様にハイエンドのほうに人気が集まっています。
――東京除外が良くなかった?
いずれ東京限定でGo Toをやればいい。予算だって残っているでしょうし。遅れてもしっかりやればわれわれにも恩恵があるはずです。