原料米、仕込み水、
土佐の風土色あふれる、仲間になる酒造り

「仁淀ブルー」のラベル「仁淀ブルー」のラベルは写真家の高橋宣之さんが撮影 Photo by Yohko Yamamoto

「仲間になる。それが土佐酒」と高知県内の18蔵で「TOSA NAKAMASAKE」をブランドコンセプトにした高知県酒造組合。そのまとめ役の長が司牡丹酒造社長の竹村昭彦さんだ。

 仲間とは土佐弁でシェアを意味し、酒や食のみならず、技術も仲間。全蔵の酒造りのデータを共有し、酒の品質向上を狙う。

 竹村さんの蔵は創業1603年。仁淀川の中流域、佐川町にある。

 関ケ原の合戦の功績で土佐一国のあるじとなった山内一豊。その筆頭家老の深尾重良と共に中部地方から移住した御用酒屋が先祖。

 古い蔵は江戸末期の建築で、長さ85mの白壁蔵。他に最新鋭の醸造機械を備えた平成蔵と吟醸蔵がある。