ただ私自身もお酒を飲むため、お酒を一切飲まないという人と付き合ったことはないし、そもそもフレンチのコースをワインなしで完食するのは個人的に無理がある気がする。

 実際に飲み会をやって初めて打ち解けたり、思ったほど嫌なやつじゃないかもと見直したり、楽しい思い出ができたりしたこともあるので、体質にもよるけど飲むこと自体には全く問題を感じない。

 そして自分自身も飲み過ぎてキャバクラから運ばれた経験もあるし、会社帰りに書類をどこかに置き忘れたこともあるので、失敗の全てが取り返しのつかないこととも思わない。

 要は、身を滅ぼすような失敗をしないことと、失敗を認めて取り成すことに注意すれば、完全無欠でなくとも楽しいライフ・ウィズ・アルコールはできると信じている。

 おそらく、深刻な失敗はいくつかに分類できる。

 暴行や飲酒運転などの犯罪、セクハラ・パワハラなど周囲の誰かに多大なストレスを与えるもの、恋人や家族に嫌われる・部下にあきれられるなど人間関係を取り返しがつかないほど拗らせるもの、秘匿事項の暴露や遅刻・無礼などで仕事を棒に振るもの、物や服をなくす・店で散財する・迷子になるなど自滅系のもの、などだ。

 犯罪は言語道断だし、お酒を飲んでそれほど見境がなくなるような体質なら依存症の診断などなくとも飲まない方がいい。

 自滅系はできれば避けたいが、まぁ困るのは自分なのでダメージは多くとも罪としては軽い。私もドイツのクラブでブラジャーをなくして、次の日ノーブラで日本まで帰る羽目になったことくらいはある。

 つまり、日常的に起こる深刻な失敗のうち、なんとしても避けるべきなのに結構な頻度で見かけるのがハラスメントと人間関係の破綻だと思う。

 そしてそれは悲しいかな、オジサンに多く見られる傾向でもある。会社で責任ある立場はいまだに男性が多い点や、付き合いで飲みたくもないお酒を飲む頻度が男性の方が多いという点を差し引いても、やはり比較的その偏向は顕著だ。