J.Y. Park氏がこだわった「成長力」
求められていた人材要件は、「スター性」「人柄」に加えて、実はもう3つあると私は考えている。それが、個人として最も重要な「成長力」、ガールズグループというチームで重要な「エッジ」、そして「真正性(Authenticity)」だ。
「成長力」は、Nizi Project内でJ.Y. Park氏が終始強調していた要素でもある。
J.Y. Park氏は現時点での参加者の仕上がりではなく、厳しいトレーニングを継続したらどこまで伸びていくかという、近い将来の姿を考えながら参加者を選んでいたようだ。というのも、J.Y. Park氏が成長について語る姿が随所で見られるからだ。「以前の審査で指摘したことが克服できているか」「前と比べてどれだけ伸びたか」に着目し、繰り返しその部分を指摘していた。
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J.Y. Park氏「僕が指摘したところを、本当に的確に理解して、その部分を直して来たので、とても感動しました。そして、多くの人が知らないことですが、ダンスには演技力が必要です。その演技力が本当にいい! しかもその演技力が、アイドルのような作られた技力ではなく、本当にナチュラルです。自分らしい方法で演技をしている。僕が指摘したところは直すのが簡単なことではないんですが、それを理解して、直して来たこと、この2つを本当に褒めてあげたいです」――東京合宿 ダンスレベルテストにて、リリカに向けて
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J.Y. Park氏「スターになるということは、歌・ダンスの実力だけでなれることではありません。もう一つの大事なポイントは学習能力。才能と学習能力は違います。センスが良くて、何を言われたのかを素早く理解して、それに集中して練習し、成し遂げていく子たち! このような子たちを見て、学習能力が高いと言います。学習能力もすごく大事な観点の1つです」――東京合宿にて、スタッフに向けて
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J.Y. Park氏「この前より驚くほど成長しました!3カ月だけでこんなに成長したということは、これからももっと成長できるということです。感情の伝え方も本当によかったし、それよりももっとよかったのは、歌う間ずっと僕に話しかけているようでした。声も、話しているときの声と同じです。本当にうまいです」――東京合宿 ボーカルレベルテストにて、リクに向けて
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J.Y. Park氏「この6人の中で実力的に一番遅れをとっていたアヤカさんは、驚くほど成長しました、本当に。レベルが高いから褒めてあげたいのではなく、成長の幅に驚かされたので本当に褒めてあげたいです」――韓国合宿 ファイナルミッション アヤカに向けて
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成長力があれば、仮にダンスレベルやボーカルレベルでほかの参加者に後れをとっていても追い越していける。あくまでもJ.Y. Park氏は「成長力」を、その時点の「ダンスレベル」や「ボーカルレベル」より重視していることが分かるだろう。
この成長力はオーディションによる審査や面接のような、一度きりの限られた接点だけでは判別しづらいのも事実だ。地域オーディションから東京合宿までの2カ月間での成長、韓国合宿での半年間の成長など期間をもって育成し、見続けることが必要になる。そういう観点からも、Nizi Projectの長期にわたる選考プロセスは理にかなった仕組みなのだ。