週明けのニューヨーク株式市場は急落。フロリダ州で予定されていた選挙集会や支持者集会は中止か延期。今月15日に予定されている2回目の大統領候補討論会に出席できるかどうかも容体次第だ。

 だが、歴代最高齢で大統領就任した初日から虚言、暴言、妄言を連発し裁判所から命令されても納税記録を開示しない大統領だけに、医師団が発表する病状が本当かどうかは疑わしい。

 大統領の脅しを恐れた専属医が回復に楽観的な発表をした直後、側近が「過去24時間の大統領の病状は気がかりな状況で、次の48時間がクリティカル(極めて重要)になる」と記者に漏らした。これにトランプは激怒したという。

 よほど焦ったのだろう。すぐさま、入院中にもかかわらず「ビースト(野獣)」と呼ばれる大統領専用車に乗り込んで短時間ながら後部座席から支持者の前で手を振って見せた。直前にツイッターで「サプライズ」を予告してちゃっかり人集め、テレビメディアをわしづかみにしている。このあたりがトランプのダークサイドスキルである。

 大統領命令とはいえ、密閉された車内に同乗させられたシークレットサービス(大統領警護官)は災難としか言いようがない。一応医療用ガウンやマスク、フェイスシールドは身に着けていたが。医学専門家はトランプの行動を「驚くほど無責任」とテレビ番組で非難した。

副大統領も職務執行不能なら
与野党間で法廷闘争の可能性

「俺はとっても気分がいい。間もなく選挙キャンペーンに戻る!」
「コロナなんか怖がるな!」

 そうツイートして入院から3日後の5日夕刻、マスク姿でトランプは病院から歩いて現れ大統領専用ヘリコプターに乗り込んだ。ホワイトハウスに戻るとバルコニーでマスクを取り、敬礼する姿をマスコミに取材させた。