蟹瀬誠一

国際ジャーナリスト・外交政策センター理事

1974年、上智大学卒業。米AP、仏AFP通信社記者、米『TIME』誌特派員を経て、91年、TBS「報道特集」キャスターとして日本のテレビ報道界に転身。その後、テレビ朝日やテレビ東京などの報道番組のキャスターを歴任。日米経済摩擦、アメリカ大統領選、東欧、ロシア、中国、朝鮮半島、カンボジア、イスラエル、中東などの海外ニュースを中心に取材。西側のテレビジャーナリストとして初めてロシア秘密戦略原子力潜水艦タイフーンの取材に成功。2008年から2013年まで明治大学国際日本学部初代学部長。外交政策センター理事、価値創造フォーラム理事、ニュースオプエド編集主幹、東京クラシッククラブ専務理事。

トランプ氏、次期大統領選「出馬困難」か?相次ぐ不正疑惑で窮地に
蟹瀬誠一
なんとも恐ろしいまでの復讐劇だった。今年秋の中間選挙に向けた米国共和党予備選挙のことである。昨年1月の2回目の弾劾裁判でトランプ前大統領に反旗を翻した勇気ある10人の共和党下院議員のうち4人がトランプの放った“刺客候補”に破れ、他4人も出馬を断念。辛くも勝ち抜いたのはわずか2人だけという結果となったからだ。
トランプ氏、次期大統領選「出馬困難」か?相次ぐ不正疑惑で窮地に
ウクライナとバルト三国、なぜ同じ旧ソ連諸国で明暗は分かれたか
蟹瀬誠一
「(ロシアの)プーチンが、ついにルビコン川を渡った」、米国のニュースウェブサイトAXIOSのマイク・アレン記者はそう書いた。現地時間21日夜(日本時間22日未明)、ロシアのプーチン大統領は1時間に及んだテレビ演説で、親ロシア派武装勢力が実効支配するウクライナ東部(ドンバス地方)の2地域の独立を一方的に承認し、ロシア軍を「平和維持」のために派遣するよう国防省に指示したからだ。
ウクライナとバルト三国、なぜ同じ旧ソ連諸国で明暗は分かれたか
「トランプ次期大統領」が濃厚、米国で進む投票抑圧のあきれた実態
蟹瀬誠一
キング牧師をたたえる祝日の17日、各地で民主主義の危機を訴えるイベントやデモ行進が行われた。半世紀以上前に彼が命を賭して守ろうとした民主制の礎である公平な選挙権が今、復権を狙うトランプ前大統領とその一派の悪巧みによって危機にひんしているからだ。
「トランプ次期大統領」が濃厚、米国で進む投票抑圧のあきれた実態
カザフ騒乱鎮圧のプーチンが目指す「旧ソ連邦復活」の現実味
蟹瀬誠一
日本の実業家の前澤友作氏らが搭乗したロシアの宇宙船が先月に打ち上げられたことで話題となったバイコヌール宇宙基地がある中央アジア・カザフスタンで、今月初め160人以上が死亡する流血の惨事が起きた。実はその騒乱に乗じて漁夫の利を得た強権政治家がいた。ロシアのプーチン大統領(69歳)である。
カザフ騒乱鎮圧のプーチンが目指す「旧ソ連邦復活」の現実味
間もなくやってくる「多死社会」を前に、日本がスイスから学ぶべきこと
蟹瀬誠一
日本は諸外国に先駆けて、2018年に全都道府県が超高齢社会(65歳以上の人口が人口の21%以上)に突入した。その先に待ち受けているのは、年間150万人以上が死ぬとされる「多死社会」だという。人口の多数を占める高齢者が次々と寿命で亡くなり、人口が減少していく社会のことだ。
間もなくやってくる「多死社会」を前に、日本がスイスから学ぶべきこと
トランプ前大統領の「負の遺産」で一変、全米で中絶禁止の動きが高まる理由
蟹瀬誠一
女性の権利か、神への冒涜か。人工妊娠中絶の是非を巡って全米が注目する連邦最高裁判所の審理が12月1日に始まった。すでに世論を二分する新たな政治的論争に発展しており、トランプ前大統領が仕掛けた負の遺産でバイデン民主党政権を窮地に追い込もうという思惑が見え隠れしている。
トランプ前大統領の「負の遺産」で一変、全米で中絶禁止の動きが高まる理由
米中間選挙の前哨戦で共和党を勝利に導いた「トランプ・ライト」戦術とは
蟹瀬誠一
建国前からのさまざまな史跡が点在し米国政治の生きた歴史博物館として知られるバージニア州で今月2日知事選が行われ、予想外の結果に衝撃が走った。来年の中間選挙の前哨戦として注目されていた民主党の牙城で、民主党元知事のテリー・マコーリフ氏が、共和党候補でトランプ前大統領を支持するグレン・ヤンキン氏に敗れてしまったからだ。
米中間選挙の前哨戦で共和党を勝利に導いた「トランプ・ライト」戦術とは
「トランプ氏の長男」が銃誤射の俳優をあざけるTシャツを売り出した理由
蟹瀬誠一
「この父親にしてこの息子」とはよく言ったものだ。トランプ前米大統領の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏が、失意のどん底にある有名俳優アレック・ボールドウィン氏をあざけるTシャツをネット上で販売していることが明らかになった。
「トランプ氏の長男」が銃誤射の俳優をあざけるTシャツを売り出した理由
「ワクチン接種の義務化」に、米国警官の多くが反発する理由
蟹瀬誠一
「ワクチン接種を拒否するなんて、意味がわからない!」アメリカの国立アレルギー・感染症研究所所長で感染症対策トップのアンソニー・ファウチ博士は10月19日にテレビ番組に出演し、怒りを堪えながらある重要な職務に就いている人々に対してそう警告を発した。その相手とは全米の警察官だ。
「ワクチン接種の義務化」に、米国警官の多くが反発する理由
「トランプ人気」を見せつけた、米カリフォルニア州知事リコール騒動の顛末
蟹瀬誠一
アメリカは「狂気と幻想のファンタジーランド(Fantasyland: How America Went Haywire)」だと書いたのは著名な米作家カート・アンダーセンだったが、その通りだと思わせる出来事が起きた。全米最大の4000万の人口を擁するカリフォルニア州で9月14日に行われた、州知事リコール(解職)投票のことである。
「トランプ人気」を見せつけた、米カリフォルニア州知事リコール騒動の顛末
9.11から20年、「ビンラディン」がいまも英雄視される理由
蟹瀬誠一
新月の前夜だった。折からの停電がかさなった漆黒の闇の中、米軍特殊部隊の精鋭はヘリコプターから垂らされたロープを伝って高い塀に囲まれた3階建ての豪邸に降下していった。
9.11から20年、「ビンラディン」がいまも英雄視される理由
米軍撤退のアフガニスタンが「帝国の墓場」と言われる理由
蟹瀬誠一
「アフガニスタン撤退の完了を宣言する!」米中央軍のケネス・マッケンジー司令官のその悔しさをにじませた言葉と共に、アメリカの一番長い戦争が8月30日終結した。9・11米同時多発テロからまともな戦略もないまま20年間も続いたアメリカの「テロとの戦い」は、掃討を目指したイスラム原理主義組織タリバンが再び復権するという皮肉な結果で幕を閉じたのだ。
米軍撤退のアフガニスタンが「帝国の墓場」と言われる理由
無観客でも五輪開催を強行、IOCの「金と欲望の歴史」とは
蟹瀬誠一
新型コロナウイルスの恐怖と灼熱(しゃくねつ)の日差しの中で、1年遅れの2020東京オリンピックが始まってしまった。「始まってしまった」とあえて書いたのは、その開催目的がいまだに釈然としないままだからだ。 当初、安倍前首相や菅首相は復興五輪、コンパクト五輪を訴えていたが、いつのまにか看板が「人類がコロナに打ち勝った証し」や「安心・安全」にすり替えられている。ならばなぜ無観客なのか。緊急事態宣言下でも選手村で感染者や濃厚接触者が相次いでいるではないか。国立競技場ではスタッフとして働く外国人による性的暴行事件まで起きている。
無観客でも五輪開催を強行、IOCの「金と欲望の歴史」とは
「トランプ刑務所行き」はあるか、NY検察が一族企業と金庫番を起訴
蟹瀬誠一
「アメリカを取り戻す!」トランプ前米大統領が退任後初の大規模集会でそんなトランプ節を炸裂させたわずか1週間後、執念の捜査を続けるニューヨーク州検察がついに攻勢に出た。
「トランプ刑務所行き」はあるか、NY検察が一族企業と金庫番を起訴
日系ケイコ氏「女性初の大統領」は困難か、混乱のペルー大統領選
蟹瀬誠一
急進左派のポピュリストを選ぶのか、はたまた救世主から「殺人者」に転落した日系元大統領アルベルト・フジモリ受刑者の娘を選択するのか。ナスカの地上絵や古代インカの空中都市マチュピチュで知られる南米の共和国ペルーの大統領選挙で今、国民の意見が真っ二つに分かれている。
日系ケイコ氏「女性初の大統領」は困難か、混乱のペルー大統領選
イスラエル「8党連立政権」樹立も短期崩壊が濃厚な理由
蟹瀬誠一
事件はイスラエルの商都テルアビブで起きた。宿敵であるPLO(パレスチナ解放機構)のアラファト議長と歴史的な和解を果たしノーベル平和賞を受賞したイスラエルのイツハク・ラビン首相は、市庁舎前での10万人による平和集会に出席後、待機していた車に乗り込もうとしていた。
イスラエル「8党連立政権」樹立も短期崩壊が濃厚な理由
「あおり運転による銃撃事件」が米国で急増する理由とは
蟹瀬誠一
また痛ましい事件が、米カリフォルニア州ロサンゼルスで起きた。今月21日の朝8時頃のことである。ジョアンナ・クルーナンさんは、いつものように6歳の息子エイデンちゃんを後部座席のチャイルドシートに乗せて、ハイウェー55号線を学校に向かっていた。出口から降りるために右側に車線を変更したところ、突然異変が起きた。
「あおり運転による銃撃事件」が米国で急増する理由とは
バイデン大統領の「安堵と憂鬱」、政権発足100日で見えたこと
蟹瀬誠一
バイデン米大統領の就任から4月末で100日になった。第32代フランクリン・デラノ・ルーズベルト大統領(FDR)が就任から100日以内にアメリカを世界大恐慌から救出すると約束して以来、新任大統領の仕事ぶりをまず100日目に評価することが、アメリカでは慣例となっている。
バイデン大統領の「安堵と憂鬱」、政権発足100日で見えたこと
バイデン大統領「人種差別根絶」演説を妨げる、警察の闇歴史とは
蟹瀬誠一
バイデン米大統領は就任後初の施政方針演説で人種差別の根絶を訴えた。だが、警官による黒人への暴力事件が続く背景には、長きにわたる警察の闇歴史がある。
バイデン大統領「人種差別根絶」演説を妨げる、警察の闇歴史とは
「イスラエルの超エリートたち」がイラン核施設爆破か、緊張高まる中東情勢
蟹瀬誠一
イラン中部ナタンツの核関連施設で4月11日、大爆発が起きた。イスラエル最強の諜報機関「モサド」によるサイバー攻撃ともいわれている。このニュースを知ってすぐに筆者は、4年半にわたってモサドを率いたエフライム・ハレヴィ長官の言葉を思い出した。
「イスラエルの超エリートたち」がイラン核施設爆破か、緊張高まる中東情勢
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