米連邦議会上院はドナルド・トランプ大統領が連邦最高裁判事に指名したエイミー・バレット氏の人事を巡って審議中だが、承認されれば裁判所の勢力バランスが一段と右傾化する恐れがある。これは、大統領と共和党議員が連邦判事を指名する広範な取り組みを続けてきた結果だ。トランプ氏は連邦裁判官を大幅に入れ替えてきた。現在、その半数以上は共和党が指名した判事で、トランプ氏が大統領に就任した時点の42%から増加している。歴代のほとんどの大統領が、合衆国憲法第3条に規定する裁判官(上院の承認を受けた終身裁判官)の指名を通じて法廷に影響を与えてきたが、トランプ氏は4年間に歴代大統領を上回るペースで裁判官を刷新した。大統領選でトランプ氏が再選を果たし、共和党が上院の支配を維持した場合、同党の裁判官への影響力が拡大するのはほぼ確実だ。民主党候補のジョー・バイデン前副大統領が勝利し、民主党が上院の支配を奪還した場合、同党は裁判官のバランスを再び逆転させるチャンスを得ることになる。
米連邦判事の勢力図、トランプ氏どう変えた?
歴代大統領を上回るペースで刷新
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