「柿の種」に一家言あり
ハーバードでも白熱する議論

ハーバードはなぜ日本の「基本」を大事にするのか佐藤智恵氏の最新刊『ハーバードはなぜ日本の「基本」を大事にするのか 』(日経プレミアシリーズ)では亀田製菓の事例も紹介されている

 オフェク教授によれば、亀田製菓について議論する授業は、毎回とても盛り上がるそうです。どうやら「柿の種」に一家言あるのは、日本人だけではなく、世界共通のようなのです(笑)。

「亀田の柿の種」といえば、今年5月、「柿の種:ピーナッツ」の重量比率が変更されたことが大きな話題となりました。マツコデラックスさんが出演したCMを覚えている方もいるでしょう。重量比率をめぐる国民投票が行われ、その結果を受けて、今年5月から「6:4」から「7:3」に変更されることとなりました。

 この国民投票の盛り上がりからも分かるとおり、「亀田の柿の種」については誰もが何らかの意見を持っています。同社の田中通泰会長がインタビューで次のように答えていたのが印象に残っています。

「柿の種だけでいい、というお客さまもいるし、ピーナッツがあるから美味しいんだ、というお客さまもいます。お客さまの中には袋を開けてから、柿の種とピーナッツの数を数える方もいます。ピーナッツが増えたんじゃないか、とか、皆、一家言あり、中にはお電話をいただくこともあります」
『ハーバードはなぜ日本の「基本」を大事にするのか』佐藤智恵著、日経プレミアシリーズ、195ページ)

 ハーバードの授業で、「柿の種:ピーナッツ」の重量比率について議論することはないものの、議論が非常に盛り上がるのは日本と同じです。試食してみると、とてもおいしい。でも「アメリカでは苦戦している」と教材には書いてある。「なんで?」となるのです。

「宣伝方法を変えたらどうか」「置き場所を考えたらどうか」「食べ方を啓蒙したらどうか」など具体的な意見がたくさん出てくるそうです。これは「柿の種」ならではの現象ではないでしょうか。