9月度において前年同月比の数値で最も好調だったのは、住友林業だった。金額ベースの住宅受注高(戸建て注文住宅、賃貸住宅、リフォームの合計)が対前年同月比で129%と伸張した。特に、戸建て注文住宅が同140%と大きく伸びた。

 住友林業に限らず、住宅業界はコロナの影響で需要が一時落ち込んだものの、夏以降は回復傾向にある。今回データを取得した住宅メーカー4社においても好調さが表れており、業界・業種別のランキングでもトップとなった。

 特に住友林業はV字回復を描き、4月に受注金額が底を打つと、7月には前年並みに戻し、8月には前年同月比118%、9月には同129%という数値をたたき出している。住宅ローン減税の適用期限が延長されたことを追い風に、高額所得者層や初めて持ち家を購入する顧客層を取り込み続けられたことが大きい。

 2位はモノタロウ(MonotaRO)で、9月度の売上高は同116.6%を記録した。主力は、事業者向けの工場・工事用、自動車整備用等の間接資材の通信販売であるものの、コロナの影響で、最近は個人客が増加して収益を下支えしている模様だ。

 その好調ぶりを市場も大いに評価しているようで、時価総額の変化率を見てみると、コロナ前の2020年1月末から同年9月末までに95%増加。コロナ禍を機に企業価値をほぼ倍増させている。

 3位は洗車サービスやコーティングサービスを展開するキーパー(KeePer技研)で既存店売上高は同115.3%だ。キーパーは9月度のみならず、緊急事態宣言が解除された5月以降、好調を維持している。

 8月の決算発表時には「新車の購買を少しためらうような風潮が続いている」と分析。「『今の愛車をもう1年、もう1車検、キレイにして、大切に乗ろう』と、高価格帯のコーティングを買われるお客様が多くなっている」と述べている。

 4位はしまむらで同111.1%、5位はユニクロ(ファーストリテイリング)で同110.0%と続き、明暗分かれるアパレル業界の中でも2社の好調さがうかがえる。

 しまむらは「リラクシングウェアやスポーツウェアは、巣ごもり需要により引き続き好調」だったという。ユニクロは、9月は中旬まで気温が高かったことから「夏物商品や在宅需要にマッチした商品、エアリズムマスクの販売が好調だった」という。

 さらに、その2社に続く6位には業界の革命児とも評されるワークマンが同109.6%でランクインしている。

 他にも、8位のくら寿司は映画「鬼滅の刃」とのコラボレーション企画がヒットして、他のすしチェーンを圧倒するなど、同じコロナのダメージを受けながらも、会社や業界によってその程度の差が如実に表れている。

 108社計120指標の9月度月次業績データをさらに詳細に分析した記事『コロナ禍でも前年より絶好調な企業、絶不調な企業ランキング【9月度月次業績データ分析】』では、前年同月比の業績ワースト企業や31業界ごとの天気図をすべて掲載している。

 また、連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」では全業界の動向を明らかにしているので、こちらも参照していただきたい。