就職先として人気が高いコンサルティング業界。コンサルは華やかでスマートな職業とイメージする人も多いが、かつては長時間労働とハードワークが常識であり、非常に「泥くさい」職種でもある。ハードワークは、意識的にも技能的にも短期間で若手を育てあげるという大きな利点もあった。それが「働き方改革」などで不可能になった今、大手コンサル会社ではどのような方法で「プロ意識」を醸成すべきかが課題となっている。(リポタ株式会社代表取締役、経営コンサルタント 中野豊明)
就職先として人気が高い
コンサルティング業界
新卒、経験者にかかわらず就職先として吸引力の高い職種にコンサルティングが挙げられる。2022年卒の東大・京大の就活人気ランキングを見てみると、実に上位10社中7社が野村総合研究所やボストンコンサルティンググループなどのコンサルティング会社である。
一方で、実際にコンサルに仕事を依頼する側からすると、コンサルからどのような価値を得られるのか、費用に対して期待した効果は得られるのか、今一つ不安だったり懸念があったりするのも事実だろう。
そこで今回は、私が約30年仕事をした大手外資系コンサルティング会社の経験からコンサルティング会社で働いてみたい人、仕事を依頼したい人たちにコンサルの実態についてお話をしてみたい。