男性は愚か?
アンケート結果を精査する

 コロナ禍による自粛で夫婦ともに在宅時間が長くなり、家事への関心が一時的に高まっている中、総勢497名の男女を対象に行われたアンケートである。前提として、回答者は自粛によるストレスをため込んでいる可能性が比較的高く、出てきた回答はそれを反映して平時より厳しめのものになっているかもしれない。これを加味した上で以下の数字をご覧いただきたい。
 
 まず未婚、および別居している90名への「夫婦の家事分担の理想は?」という質問である。男性で最も多かったのが「半々」の56.7%、「夫(自分)が6割以上」の回答も計13.4%だったので、実におよそ7割の男性が「家事の半分以上は自分が負担」と考えていることになる。回答者の数からしてこの層の総意であると断言するには心もとないが、意識のおおまかな傾向をつかむことはできる。結婚・同居前は男性が家事に対して非常に意欲的なことがうかがえる。
 
 なお未婚、および別居の女性に対する同様の質問への回答で最も多かったのが「半々」が33.3%で、「夫が6割以上」とする回答が合わせて13.3%、「夫が4割以下」が計53.4%となった。
 
 続いて「現在の家事分担の割合は?」という質問である。回答者は結婚・同居をしている男女407名。男性で割合が大きいところを見てみると、

【男性】
 ・夫1~2割…36.5%
 ・夫3~4割…28.4%
 ・夫6~7割…14.2%

 で、「半々」は10.8%となり、「夫(自分)が半分以上負担」の合計は32.5%である。一方、女性はどうか。

【女性】
 ・夫1~2割…47.5%
 ・夫3~4割…15.1%
 ・夫0割 ……14.3%

 で、「半々」は5.8%、「夫が半分以上負担」の合計が23.1%となった。
 
 男女間で回答のパーセンテージに差がある理由としては、「夫が家事の全容を把握していない」「妻が家事だと思ってやっているタスクを夫は家事だと思っていない。そもそも夫はその家事の存在を認識すらしていない」などが推察される。また、妻の「夫が家事をやらないのよねえ」という怒りが採点を厳しめにする形で表れている向きもあるかもしれない。
 
 ともあれ、結婚前に思い描いていた生活が現実とはなりにくいことを示しているアンケート結果である。昨今、家事分担に対する世間の関心が高いので、特に結婚前の男性の念頭にはそのことがあって、「妻につらい思いはさせない。自分が半分以上は家事を負担したい!」と7割が意気込むが、これを実現できているのは3割(妻評価だと約23%)に落ち込む。
 
 このことから男性が夢見がちな生き物であることがわかるが、育児休暇を取った妻の家事の時間が必然的に増えた、といったケースもあるだろうから、数字通りに受け取って「男ってバカよね」と思うのはやや正確ではない。「男ってバカなとこあるわよね」くらいがよろしかろう。