欧州航空機大手エアバスの「A320」は、1987年の運航開始当時、アップスタート航空企業のムーンショットプロジェクトのようなもので、短距離フライトで米ボーイング「737」の優位性に対抗できる見込みはほとんどないと思われていた。だが2020年になった今では、航空業界の存続を支えている数少ない航空機の一つだ。エアバスは今週、航空機の納入再開に伴い、第3四半期のキャッシュフローがプラスになったことを明らかにした。エアバスの商用航空機納入数は145機。ライバルのボーイングは28機だった。エアバスの145機は前年比20%減ではあるが、新型コロナウイルス禍の中では立派な数字だ。世界の航空輸送は2019年実績の半分の水準で停滞しており、航空会社には航空機を引き取る理由がほとんどない状態だ。
エアバスA320、航空業界の頼みの綱
スマホ業界における「iPhone」と「ギャラクシー」を合わせたようなもの
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