米製薬大手ファイザーと独バイオンテックが共同開発する新型コロナウイルス予防ワクチンが向こう数週間にも当局の承認を得られる見通しとなったことで、世界経済が来年、力強く回復するとの期待が高まっている。だが、ワクチン開発の成功は来年、経済の大きな起爆剤になるとみられるものの、過去最悪の水準にまで落ち込んだ雇用や投資、ビジネスが回復するには、長い時間を要するとエコノミストは指摘する。また西側諸国の大半で感染者が再び急増しており、一様に回復はしない見通しだ。ファイザーとバイオンテックは9日、月内にも当局に承認を申請すると発表。これを受け、経済再開への期待がふくらみ、米株式相場は急騰した。だが、ロックダウン(都市封鎖)再導入の必要性を低下させるまでワクチンの投与率を上げるには、なお数カ月かかる可能性がある。
ワクチンの世界経済押し上げ、まだら模様か
早期回復への期待が高まる一方、感染再拡大に直面
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