お父さんの存在感(3)
「家の中での役割」

 これだけは、“パッと見”ではつかめない部分。片づけのフローを確認してみると、家事や消耗品管理などの役割をお父さんがどのくらい担っているかが浮き彫りになります。

例)食器や調理器具の配置について、お父さんからの不満や要望が出てくる
キッチンでヒアリングをしていると、「大鍋を取り出すのが大変」「パスタ皿をもっと使いたいのに取り出しにくい」などの具体的な要望が、お父さんの意見として上がってくるようなケース。

例)洗剤やペーパー類など消耗品の在庫管理がお父さんの担当になっている
ストックスペースの整理をしていて、在庫が多すぎる、置き場所から溢れてしまうなどの問題について、「見えにくいから、残数が分からず出先で余計に買ってきてしまうのだと思う」「どのくらい置けるか検討がつかないから、ネットの割引セールに釣られてつい買い込んでしまうのではないか」などの具体的な証言が家族から聞かれるケース。

 どちらも「使いにくさを“自分ごととして”感じている」という点がポイントです。水まわりやストックスペースは、日々使っている人の思い入れや課題感、要望が詰まっていて、個人スペースでこそないけれど、個人の存在感がはっきり表れる場所と言えます。

 これは、第三者の私だからより強く感じることで、役割を担っている本人も、ご家族も気づきにくい点ではないでしょうか。

「落ち着く」「心地いい」という楽しい部分だけでなく、家の中に役割を持って、「収まらないね、片づかないね、使いにくいね、困ったね」という課題感も家族と分かち合っていくこと。それも、家を自分の居場所にしていくひとつの方法です。片づけ問題が解決したときの喜びも、自分ごととして2倍も3倍も感じられるようになりますよ。

 今回は、お父さんの居場所と存在感について解説しました。お父さんが、今よりもっと家の中の居心地をよくして存在感を上げていくには、アイテムやエリアを見直すだけでなく、日常生活の中で担っている役割について、ご家族間のバランスを見直すこともぜひ検討してみてくださいね。

(家族の片づけコンサルタント sea(しー))