QSCは、ビジネスの基本中の基本である
山下:原田さんがマクドナルドのCEOになられた当初、「最初に取り組むべきは、お店のQSC(①クオリティ:信頼の品質、②サービス:スピーディーで心地よいサ-ビス、③クレンリネス:清潔で快適な食事環境)である」と考え、QSCを徹底されました。
原田:業績不振のときには、多くのことをやめてコストを減らし、経営資源である人・物・金を生み出す必要があります。そして、「やるべきこと」だけに人・物・金を集中させます。
マクドナルドでも、業績不振で7年間マイナスのときには、「レストランビジネスの基本中の基本であるQSCしかやらない」と決め、それ以外のものを全部やめて、経営資源を集中させました。
山下:「QSCだけやれ」という、その徹底ぶりがすごいですね(笑)。1年間それだけですか?
原田:1年目はQSCの徹底だけです。
山下:美容室「EARTH(アース)」は現在、約240店舗あります。その中には、業績のいい店も悪い店もあります。
僕自身の経験からも、原田さんのおっしゃる通り、「業績が振るわないときは、QSC、接客や掃除を徹底する」ほうが効果はありました。
原田:QSCは外食産業だけじゃなく、サービス業すべてに通じます。塾だって、トレーニング・ジムだって、美容室だって、みんな同じです。