コロナ禍の中、ゼロから楽天に出店を始めた「ガーデニンググッズ販売A社」は、YouTubeを活用することで、半年で月300万円を売るなどスタートダッシュに成功しています。話を聞くと、シンプルな「ガーデニングの始め方」動画が有効で、あまりにマニアックな内容は受けないと言います。また、YouTubeではどうしても細かい話や個別の対応ができないため、チャンネルをフォローした人に対してLINEでの個別相談を実施したところ、多くの相談が寄せられたと言います。個別にしっかり返事を返せるのがSNSの良さなので、LINEでやりとりをした人の多くに商品を購入して頂けたそうです。

いつも取締役副社長の望月智之氏
いつも取締役副社長の望月智之氏

 他にも分かりやすい事例では、応援消費やサブスクリプションの拡大が挙げられます。

 飲食店の経営が悪化し、その飲食店で食材を扱ってもらえないため、食材を卸していた農家が残り物を廃棄するなど、危機的状況に陥っていました。そんな彼らを応援したいというコミュニティが立ち上がり、応援消費の輪が広がっています。

 サブスクリプションは昨年くらいから人気のキーワードで、商品の定期購入やネットフリックスなどの動画視聴サービスなどが人気です。ECでも定期購入が増えており、自宅で仕事をする人が増えたため、コーヒーのサブスクリプション需要が増えています。他にもビールや野菜など、いちいち注文するのが面倒なため、定期的に届くスタイルを選択する消費者が増えているのです。

コロナ需要後も
成長を続けるEC業界

 コロナ需要で瞬間的にEC売り上げが上がっているだけという見方もありますが、同社のアンケートではネットの利便性に気付いた人の約7割が今後もネットで買い物を続けると答えています。

 BtoCの小売全体に対するEC化率も、現在の5~6%から引き続き上昇を続けると言われており、通常であれば3年は必要とされたECの浸透が、この半年くらいで一気に進んだとも言われています。外出自粛で瞬間的に利用率が高まったのは確かなことですが、それをきっかけにEC利用者が急増したこともまた事実なのです。

 しかし、冒頭でも述べたようにEC業界に参入する企業・個人も急増しており、競争は激化する一方です。そんなECを活用してこれからの「巣ごもり消費」を味方につけるにはどのようなポイントがあるのでしょうか。

万人ウケではなく、
100人中1人に選ばれるECサイト作りが重要

 現在、お肉を扱う通販ショップは数多く存在しますが、これまで高級品や贈答用専門など高単価のショップがほとんどでした。そこに、ファミリーだけをピンポイントで狙った「肉屋のB社」が登場し人気を呼んでいます。