特集『DXの勝者はどこだ?ウェブサイト価値ランキング2020』(全7回)の最終回となる#7では、良品計画(無印良品)、ソニーの2社におけるデジタルメディア活用の取り組みを紹介する。「無印良品」を展開する良品計画が「ユーザーとの最も重要なコミュニケーションツール」として位置付けるのが、スマホアプリ「MUJI passport」だ。コロナ禍では、EC購入の増加にも貢献したというこのアプリ。どのように活用しているのか、担当者に聞いた。(トライベック・ブランド戦略研究所 後藤 洋、平井郷子/ライター 高橋 学/ダイヤモンド編集部 笠原里穂)
無印良品のスマホアプリ
改良の効果とは?
良品計画の自社ブランド「無印良品」は、オウンドメディアで良質な記事やブログを展開するなど編集力の高さに定評がある。コンテンツはEC、宣伝、広報を担う各部隊が集まって毎週開く編集会議で、直近から1カ月先までの掲載内容を決めている。
興味深いのが、サイトからツイッター、インスタグラムなどのSNS、アプリに至るまで、トーン&マナーが一緒であることだ。「各メディアの特性に合わせて変えるやり方もあるが、ぶれて見える可能性がある。それを回避するため、あえて表現や文言を統一している」(EC事業部部長の角田徹氏)。
また、無印良品がデジタルマーケティングでここ数年注力してきたのが、ユーザーインターフェース(UI)の強化だ。特に力を入れて改修したのが国内のダウンロード数が約1700万に上り、同社が「ユーザーとの最も重要なコミュニケーションツール」と位置付けるスマホアプリの「MUJI passport(ムジ パスポート)」である。