新型コロナで外食業界の厳しい状況が続く中、ステーキチェーン業界がアツい戦いを繰り広げている。「いきなり!ステーキ」の登場以降、リーズナブルで気軽に食べられる「ファストステーキ」の店が次々と東京に進出。沖縄の人気店「やっぱりステーキ」、松屋などを有する大手松屋フーズが運営する「ステーキ屋松」など、もはや「いきなり!ステーキ」の独壇場ではない。そんなファストステーキチェーンの勢力図と展望を『家で「肉食」を極める! 肉バカ秘蔵レシピ 大人の肉ドリル』(マガジンハウス)などの著者であるライターの松浦達也氏に聞いた。(清談社 沼澤典史)
いきなり!ステーキが
苦境に陥った理由
住みたい街ランキングでは常に上位にランクインする吉祥寺が、ひそかにステーキ激戦区となっているのをご存じだろうか。
今年6月、沖縄発のステーキチェーン店「やっぱりステーキ」が満を持して吉祥寺に東京初出店を果たしており、また松屋フーズが運営する「ステーキ屋松」も2019年の三鷹店を皮切りに、吉祥寺、下北沢に店舗を広げている。
上記2チェーンと、すでに開店していた「いきなり!ステーキ」吉祥寺店が三つ巴の戦いとなっているのだ。