新型コロナウイルスワクチンは当初配布される量では優先的に必要とする全ての医療従事者に行き渡りそうにもない。そんな中、米国の病院はどのスタッフに最初に接種するかについて急ぎ計画を立てている。米連邦当局によると、12月に配布される予定のワクチンは約2000万人分。この量は、疾病対策センター(CDC)諮問委員会が最初に接種すべきグループとして推奨する最前線の医療従事者と長期の介護施設入居者全てにワクチンを接種するにはやや不足する。当局の推計では、こうした優先すべきグループは約2400万人(医療従事者2100万人と長期介護施設入居者300万人)とみられている。このため、各病院は優先度の高いスタッフの中でも誰に最初にワクチンを接種するかを決めなくてはならない。ネブラスカ大学医療センター系列の病院やクリニックからなるネットワーク「ネブラスカ・メデシン」は抽選で決める可能性もある。メイヨークリニックは職務上のリスクに関するデータを考慮した上で優先順位を決める。ボストンの医療ネットワーク「マス・ゼネラル・ブリガム」では、コロナ感染者に接触するリスクが最も高い部門を最優先にしている。