混迷を極めた米国大統領選挙。過去にない接戦の結果、バイデン勝利の確率が高まっています(
私たちがこれまで生きてきた世界のルールが、根底から変わりつつある――。
今、世界の大きなうねりを肌で感じている人は、決して少なくはないはずです。
それにもかかわらず、日本ではピント外れの議論ばかりが繰り返され、なぜ米国と世界がこのように変わっているのか、明瞭に説明できる人がほとんどいないように感じています。
日本国内で報じられる情報は、リベラルな立場を支持するCNNなど、民主党寄りのメディアの翻訳ばかりです。ドナルド・トランプ第45代大統領を支持する保守的な立場のFOXニュースなど、共和党寄りのメディアがどのように米国や世界を報じているのか、ほとんど日本で語られることがありません。
つまり日本人は、米国の世論のうちの「片側」しか知らないままなのです。そんな状況で、日本人が米国や世界の本音を知ることはまずできません。
私は2001年からホワイトハウスや国務省、財務省など、米国の政権の中枢で政策の立案・実施を担う現役官僚やOB/OGたちと仕事をしてきました。主に共和党の立場で、大統領選挙などの分析や応援もしてきました。
米国人のリアルな思考を理解し、米国と世界を動かす原理原則や、彼らが実践しようとしている新しい世界のルールについて日頃から肌で感じています。
だからこそ、私に伝えられることがあるに違いないと思い至りました。
日本の政府や企業、ビジネスパーソンの多くが、世界を動かす新しいルールを知ることなく、古い価値観にとらわれたままだと、この先の国際競争に大きく劣後する可能性がある――。
そんな危機感を強く抱いています。